夜景遺産認定地
きしゃみち
汽車道横浜市中区の桜木町駅から赤レンガ倉庫へ続く「汽車道」は、旧横浜臨港線跡地を整備した約500mの遊歩道。鉄道遺構が残り歴史を伝える産業遺産で、夜は街灯に照らされた幻想的な雰囲気が広がる。観覧車や帆船日本丸の光景、水面の反射や屋形船の明かりが加わり、横浜を代表する夜景スポットとして人気を集めている。
横浜市中区のJR「桜木町駅」から赤レンガ倉庫へ続く延長約500mの遊歩道。かつての貨物線跡地を整備した歴史的なプロムナードで、明治44年(1911年)に開通した横浜臨港線の一部であった。当時は桜木町駅から横浜港の新港ふ頭へ貨物を輸送する鉄道として使われていたが、現在は役目を終えた線路の一部としてレールや橋梁、信号設備などが残されている。汽車道は本物の鉄道遺構と都市景観が融合しノスタルジックな雰囲気を醸し出す産業遺産の趣と横浜の近代史を今に伝える貴重な存在だ。夜が訪れると遊歩道沿いのレールや橋梁、木道がオレンジ色の街灯の光で照射され、幻想的な港町の情景を際立たせる癒しの空間となっている。汽車道から望む夜景は流麗なスカイラインを抱くオフィスビル群と観覧車「コスモクロック21」の競演が楽しめる。運河に囲まれているため、水辺越しに横浜コスモワールドや帆船日本丸のイルミネーションが水面に乱反射する光景も魅力的だ。また、眼前を行き交う屋形船等の船舶の明かりも夜景にアクセントを加え、長く見ていても飽きさせない光景を創出。横浜港大さん橋国際客船ターミナルの屋上デッキ同様、横浜夜景巡りを印象的に味わえる中心的スポットと言えるだろう。